3月14日に亡くなったホーキング博士が、最後の論文を完成していたとのニュースである。それは、我々の宇宙が複数存在するという「多元宇宙論」である。すぐには信じがたいが、常識が通用しないのが宇宙のしくみである。彼らの高度な数学の行きつく結論がそうなっているということであろう。証明されればノーベル賞に値するのだが、ノーベル賞は生きている人にしか与えられないことになっている。本当の宇宙の姿が証明される日を楽しみにしたい。
(以下産経ニュースより)
英物理学者、スティーブン・ホーキング博士が、14日に76歳で死去する直前、宇宙論に関する人生最後の論文を病床で書き上げていたと、18日付の英紙サンデー・タイムズが伝えた。
論文は学術誌が査読中で、内容への評価は出ていないが、宇宙は複数存在し、われわれのものはその一つに過ぎないとする「多元的宇宙」の存在の証明に関するもの。ホーキング氏が存命中に論文の正しさが認められていれば、ノーベル賞を受賞した可能性があったと同紙は指摘した。
「永遠の膨張からのスムーズな離脱」と題する論文は、ベルギーの大学教授との共同執筆。この大学教授はホーキング氏を死去2週間前に訪れて論文を完成させたといい、同紙に「ノーベル賞が授与されるべきだった」と話した。
ノーベル賞は存命中であることが受賞の条件。ホーキング氏はアインシュタイン以来の偉大な科学者と評され「ブラックホール蒸発」の理論などが科学界に大きな影響を与えたが、裏付ける証拠は観測できず、同賞は受賞しなかった。(共同)