「理科の自由研究室」今年で30周年

 この「理科の自由研究室のホームページ」ができたのは,1995年7月です。あの阪神淡路大震災が起こった年と同じですので,震災と同じく今年で30周年になります。

はじめてつくったのが「M中学校ホームページ」

 更新記録を残していますので,歴史はそれを見ればわかるのですが,インターネットが出始めたころ,個人が情報を発信できる時代が来たということで大変興味を覚えました。初めはそれまでデスクトップPC(NEC98)でパソコン通信の「理科の部屋」などで情報交換をしていました。1995年にMicrosoftのWindows95が発売され,ノートパソコンが普及してきました。そして,個人的にインターネットカフェに行きホームページの作り方(HTML)を学び,初めに作ったホームページが「M中学校ホームページ」です。まだ著作権も個人情報もよく分かっていないころで,それらを勉強しながら作りました。そのうち,教育委員会のサーバーを利用して公式な学校のホームページができることになりました。

N君の自由研究で面白さを知る

 ちょうどその頃,勤めていたM中学校で,とても理科好きの少年N君に出会い(ホームページでも紹介していますが),彼の「浮上回転地球儀」や「リニアモーターカー」などの作品が,地区大会や全国大会へ出品して賞をもらったりする機会に恵まれました。理科の教員として,自由研究の面白さに目覚めた?(再認識した)時期でした。そのこともあって,個人でも理科の自由研究を薦めるホームページにしようと思い立ち,この「理科の研究室」ホームページを立ち上げました。

1995年1月阪神淡路大震災が起こった

  1995年は1月17日に阪神淡路大震災が起こった年で,勤めていた学校も住民2000人の避難所となり,職員は避難所のお世話係として働いていました。校長をトップとした自治組織ができて,各教室ごとに住民のグループ「班」ができました。その班長会議で決まる運営方針に従って各部署が動きました。私は,PCが得意?(好き)だったこともあって,名簿の整理や連絡調整の仕事をしていました。生徒は,しばらくの間は授業がなかったので,プールから水を運んだりしてボランティアとして手伝ってくれていました。こんな状況の中で,ホームページの作成作業が進んでいたのです。

カウンター(閲覧回数)が爆発的に増えた

 ホームページに関しては,理科の自由研究に特化した内容だったことやネーミングが良かったのだと思いますが,初めからとても人気が高ったです。「自由研究」で検索すれば常にトップに上がってくるような状態でした。設置していたカウンターがとてつもなく回ってカウントを稼いでいきました。もし,今のユーチューブのように課金することを知っていれば,結構入金があったのかもしれません。

ホームページの内容から本をつくることに

 当初は,「掲示板」への自由研究への質問や意見に対して,誠意をもって応えようとしていましたが,あまりに多い書き込みに対応が間に合わず,流れてしまうことが多くなりました。そのうち,応答のコメントを助けてくださるまんぼうさんや暁さんのような大人(このとき暁さんは確か中学生でしたが)の方も現れて,掲示板は活気にあふれていました。この時のご縁で,2010年には,理工図書さんから勧められて「理科わくわく実験」という本も出版されました。最初は「自由研究の本はいくらでもあるし売れないだろうから」と迷っていました。しかし,まんぼうさんが,「このようなインターネットの掲示板から本ができること自体が意味のある事だ」と励ましてくださって,皆さんと協力して完成することができました。

無意味な書き込みに悩まされる

 困ったのは掲示板への無意味な書き込みです。不特定多数の匿名の書き込みですので,面白半分や嫌がらせの書き込みが増えてきました。まともな質問と応答もある反面,スパムというのでしょうか,意味不明の書き込みや外国からの書き込みも増えて,これらに対抗する方法を研究しなければなりませんでした。いちいち削除するのも間に合わないので,同じ発信者を書き込めないようにするなど,いろいろ勉強しました。インターネットの明と暗を理解していきました。

ホームページの作成方法も変わっていった

 次々に,ホームページの作成方法も変わっていきました。HTMLを打ち込まなくてもできるソフトが次々に出てくるので,それらを次々乗り換えて行きました。今は(2025年時点で),Wordpressで作成しています。これも日々勉強だと思っています。自分の思い通りのページができると嬉しいものです。

変化のスピードがますます速くなった

 30年で,世の中も大きく変わってきました。インターネットは強力なインフラになりました。もうなくてはならないものです。情報の飛び交うスピードがどんどん速くなり,いちいち興味を示していては次々に新しいものがでてきてついていけなくなりました。あまりに多くなった情報を精査してくれるAIまで登場して,いちいち検索して探さなくてもよくなりました。ただ,まだAIは間違うこともあるので,判断は人間がしなければなりませんが。

これからの「理科の自由研究室」ホームページ

 当ホームページができて30年,いろいろありましたが,少しでも理科好きの子どもの役にたつページであったならうれしいです。もう「掲示板」を設置する意味はなくなったと思います。自由研究の質問はAIに聞けばよいでしょう。でもそのAIは,ホームページの内容をまとめて提示してくれているので,元の情報は私たちのようなホームページです。これからも趣味の一つとして,理科のおもしろ実験や授業のことを発信していきたいと思っています。

2025年3月14日