実験1で,測定場所に「マンションの△階」などと書いてくれた人がいたが,高さによって二酸化窒素濃度に差があるかどうか調べた。
<予想>
低い場所の方が道路に近いので濃度が大きくなると思う。
<方法>
マンションA(2階と6階)とマンションB(1階と4階)に捕集管をつけ実験1と同じ方法で測定する。
<結果>
<考察>
僕たちが予想した通り,高い場所よりも低い場所の方が二酸化窒素濃度が高かった。結果から
分かるようにやはり,車通りの多い道路に近いほど二酸化窒素濃度は高くなっている。
車種の違いによる二酸化窒素濃度調べ
<方法>
単車(50cc)ガソリン車,ディーゼル,エンジン車をそれぞれエンジンをかけた状態にし,出てくる排気ガスをポリ袋に集め,その中にこれまでの実験で使用した試薬1,2の混合液を一袋につき25ml入れて,100回ずつ振る。
その後,エコアナライザーで濃度を測定する。また,比較のため人の吐く息も同じようにして測定した。
<結果>
単車・・・0.014ppm
ガソリン車・・・0.710ppm
ディーゼル車・・・0.728ppm
人のはく息・・・0.004ppm
<考察>
結果を見ると,単車の排気ガスが割と低い値となっている。ガソリン車,ディーゼルエンジン車の二酸化窒素濃度は高くなっている。これは予想通りだが,人の吐く息はとても低い値になっていたので安心した。
校内の二酸化窒素濃度調べ
校内の二酸化窒素濃度
<方法>
3階建ての校舎に16個の捕集管をつけ,(1階に9個,2階に4個,3階に3個)それぞれの二酸化窒素濃度を測り,周辺の環境と比較する。
<結果>
<考察>
校内で一番高かった0.20ppmは,校区内では低いほうに入る。全体的に低い値になっていて,それほど大きな差がなかったので驚いた。職員室の前と後ろで差がついたのは,もしかしたらタバコの影響があるのかもしれない。(後ろが喫煙場所に近い)
感想
この実験をして,ぼくらの街の大気汚染の状況がよく分かりました。今回,捕集管を使って二酸化窒素濃度を調べましたが,身近な環境だけでもこれだけのちがいがあることが分かってとても驚きました。
また,実験を進めながら,インターネットのホームページやパソコン通信を先生と一緒に調べて,全国の同じようなことに興味を持っている人たちと情報を交換しました。それによって,新しい発想が生まれ,上記のような発展実験にもつながりました。
今後も,このようなネットワークを大切に,身近な問題に興味をもって取り組み,環境のことをしっかり考えていきたいと思います。
最後に,ぼくたちの実験に協力してくれた本校3学年の生徒全員(79名)といろいろアドバイスをいただいた先生方に感謝いたします。
<参考資料>
大気の測定<Think Globally Act Locally>
(4)台風と雲の研究へ進む